ガラパコラム

第22回目 最強のトゲオアガマ、サスケ。


(2005・5・6)


前々回前回のコラムにつづき、ガラパゴス店主フタキが最も好きなトカゲ、トゲオアガマについて熱く熱く
語るコラムもいよいよ最終章!今回はトゲオアガマのエサのこと、そして我が家最強の暴君「サスケ」の
お話をします。

トゲオアガマはご存知の通りベジタリアンです。でも、同じベジタリアン爬虫類のリクガメなんかと同じ感覚
で飼育を開始すると痛い目に遭うかも?かく言う店主フタキも、初めてトゲオアガマを飼育し始めたときには
奴等の気まぐれに振り回されたもんです。

初めて手に入れた3匹のディスパートゲオアガマに、初めての食事タイム。僕はコマツナとチンゲンサイを
細かく切り、ニンジンとカボチャも紙っぺらのように薄く細く切り、食用菊の花びらをミックスしたものに総合
栄養剤とトリ用の飼料(アワ玉のムキエサ)を軽くふりかけた、まるで青山のオシャレなオープンカフェで
ランチに出てくるような素敵なサラダ風のエサを用意しました。そしてそれをケージに投入。ディスパーたち
はまだまだ環境に慣れていないせいか、すぐには食べにきませんでしたが、10数分後にちらほらとサラダ
をついばみ始めました!「やった!!!」と思いながら観察を続けたのですが、奴等は見事にトリ用の飼料
(僕はトリタネと呼んでます)だけをチョイスして、食べているんです。結局次の日になってみるとカピカピに
乾燥した無残な「元」素敵なサラダが残っているだけ。

そんな情けない経験を繰り返して、エサについて重要なことが2つわかりました。1つめは、トゲオアガマは
非常に少食であるということ。リクガメなんかに比べると極端に食餌量が少ないので不安になったりもします
が、1日のうちにほんの少しずつ何回もエサを食べる生き物なので、結果的にはエサが常に余っているよう
に見えます。でもそれでOK。ちょっとでも自分で食べているならば、段々と食餌量は増えてくるはずです。
今や我が家のディスパーたちは、エサを入れると全員すっ飛んできてがむしゃらに食べていますが、そう
なるまでには約1年半くらいの時間がかかりましたから・・・。

もう1つの重要なことは、サスケが我が家にやってきたときに思い知らされました。

サスケとは知人のSさんが訳あって手放すことになったディスパートゲオアガマのことで、その里親に僕が
選ばれたのですが、既にディスパーを数匹飼育しているのでそこで一緒に飼うことができるという考えもあり、
気軽に引き受けたのです。ちなみにサスケというネーミングはSさんによるものだったのですが、そのまま
我が家でもサスケと呼んでます。さらに、いつごろ日本に輸入された個体なのかはわかりませんが、多分
国内に輸入されたことが無いとされているディスパー最後の亜種、U.d.flavifasciataだと思います。

このサスケ、Sさんのところではコオロギやピンクマウスをメインに食べていたそうで、明らかに巨大。太り
すぎ。そして凶暴という3拍子揃った見事な暴君でした。ハンドリングするたびに、激しい尻尾攻撃!立派な
トゲオ(棘尾)をブンブン振り回して抵抗します。さらに、我が家でもともと飼っていたディスパーのケージに
入れると、まるでサスケだけは力士のように強大で、他の3匹に噛み付きひっくり返していきます。結局他の
3匹と同じケージで飼育することは出来なかったので、サスケのためだけに90cm水槽を1本提供しました。

そして、本題へ。実はこのワガママ野郎、あろうことか野菜を食べなかったのです!!!もともと動物性
タンパク質ばかりを摂取していたため、太りすぎて言わば成人病のようになっていたサスケですが、我が家
でもあらゆる野菜には見向きもしません。たしかにピンクマウスもコオロギも食べるんだけど、それは何か
間違ってます。いや、大間違い。そこで僕は太りすぎのサスケのために、入院食よろしく、野菜だけのエサ
をかたくなに与え続けました。もちろんサスケは食べません。でも、良いんです、太ってるから。

そして、数ヵ月後。よほど腹が減ったのか、渋々とカボチャをついばむサスケの姿が!そして、その日を境
にサスケはどんどんと野菜を食べるようになり、今ではコマツナを与えると駆け寄ってくるほどになりました。

要するにトゲオアガマは好き嫌いが極端で、偏食しがちな生き物だということです。個体ごとに好きなエサ
にちゃ〜んと順序があって、色々なもんをミックスして与えると結局いいとこ取りされてしまいます。だから
エサを与えるときには、あんまりミックスしない方が得策です。例えば、今日はコオロギ、明日はコマツナ、
明後日はスドーのリザードフード、その次はトリタネ、その次はコマツナとカボチャ・・・・・・・みたいな献立で
我が家では各種トゲオアガマの飼育に成功しております。

で、サスケはどうしてるかって?
今年の春には先にいたディスパーとうまく交尾をしたようで(多分)、皆と仲良く野菜を食べています。
めでたし、めでたし!


↑今回のコラム画像の正体はこれ。Count Blueの三浦氏に、サスケを
モデルに制作していただいたトゲオアガマストラップでした。



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