ガラパコラム

第27回目 トカゲ女?トッケイ女?


(2006・3・3)


実はわたくし幼少よりホラー映画好きで、特に世間ではB級なんて言われちゃうようなやつはバッチリと
ストライクゾーン。中学生の頃には週末になるとチャリンコで近所の映画館に出かけていき、レイトショーで
『悪魔の毒々モンスター・東京へ行く』(’89)や『バスケットケース2』(’90)なんかを鑑賞しておりました。
ま、とにかくB級ホラーが好きなんですよ。最近ではあまりに多忙なのと、妻の反対とで、なかなかB級映画
を見る機会もなかったんですが、今回なんと映画『トカゲ女』の宣伝依頼を受け、ここぞとばかりに試写会に
行ってまいりました!!!ちなみにこの『トカゲ女』、配給はトルネードフィルムっていうところなんですけど、
『ネクロマンティック』(’87)や『えびボクサー』(’02)、『アメリ』(’01)、『スーパーサイズ・ミー』(’04)を
世に送り出した叶井氏が立ち上げた会社だったんですね〜。こりゃきっと、『トカゲ女』もグッとくるに違いない
はず!

さてさて、映画を見た感想としては・・・・、ガツンときました。久しぶりに本気のB級映画を堪能させて
いただきました。我々にはそれほど馴染みのないタイの映画なんですが、映像的にはさして違和感もなく、
特にちゃちい感じもナシ。でも、カット割りやセリフ回しなんかが何とも言えず、もったりとしていて、緊張して
いるんだか中だるみなんだかよく分からない展開は確実に観客の精神を撹乱します。見方によっては笑える
し、見方によっては見てられないっていう、見事なB級っぷりはアッパレでした。あらすじやスタッフなんかは
(書くのが面倒くさいんで)公式HPをご覧になってみてください。

って、全然爬虫類屋のコラムじゃなくなってたんで、ここらで爬虫類屋的に『トカゲ女』を考察していきたいと
思います。まず、タイトルから多種多様なトカゲが登場する特撮系を想像してはいけません。映画全編を
通して登場するトカゲはたった1種トッケイだけ!ただし、その数は5万匹だとか・・・。当然、CGでトッケイ
を描いているシーンもあるのですが、とてもよく出来ていてハリウッドの『アナコンダ』(’97)に勝るとも
劣らない美麗っぷり。そして、特筆すべきはタイ映画ならではのトッケイのリアルな描写です。爬虫類を
ちょっとでも知ってる人ならトッケイを知っているでしょうし、とにかく噛みつく性格っていうことも既に周知の
事実ですよね。だから、特別に頭の良い奴がでてくるわけでもなければ、放射能を浴びて巨大化した奴が
出てくるわけでもありません。フツ〜のトッケイがたっぷり出てくるところが怖いんですよ!映画の中では
悪霊の力で操られているってことになってますけど、別に悪霊が操らなくっても、あんな大量のトッケイが
いたらやばいっス。多分、めちゃくちゃ噛まれて、痛くて痒くなっちゃいますね。そんな尋常じゃない量の
トッケイを見ることができるだけでなく、この映画には実は凄いポイントが。狭苦しい飼育下ではなかなか
聞くことが出来ない鳴き声を、これでもかっていうくらい聞くことが出来るんです!しかもその声、異常に
リアル!!!さすがトッケイの原産地なだけのことはあって、タイの人々はその鳴き声の描写もうまい。
いや、あれは多分本物の鳴き声を使ってるはず。こんなにも1種類の爬虫類を頑張って描写してる映画は
そうそうないですよ。ホントに。こりゃ、トッケイ飼ってる人は見に行くしかないでしょ〜!いや、爬虫類好き
なら見に行くっきゃないでしょ〜!!!

まあ、実際はB級映画を純粋に楽しむことの出来る心の広い趣味人じゃなかったら結構辛いものがあると
思いますが、そんな『トカゲ女』は2006年4月、シネセゾン渋谷にてレイトショーで公開されます。公開中
にはミスユニバース・オブ・トカゲを決定するペットコンテストを開催するとかしないとか?しかも審査員
には誰もが知っているあのカリスマが登場するかも!?ぬる〜い春の夜に、もったりとキッチュな時間を
過ごしてみてはいかがでしょう?


うぎゃっ!!!トッケイにほっぺた噛まれて痛そ〜〜〜!さすがにタイ人もビックリ!?



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