ガラパコラム

第9回目 少年コドモドラゴン!!!

(2003・5・20)

みなさん、動物園は好きですか?日本全国色々な動物園がありますが、爬虫類好きなら上野動物園の
ビバリウム館がやっぱりベストですね。案外、爬虫類に力を入れている動物園というもの自体が結構少なく、
しかも展示されている生体がポピュラー種(あくまでも爬虫類ファンにとってのですが)がほとんどという動物園
ばかりなのですが、さすがは上野動物園。とにかくガラパゴスゾウガメとコモドドラゴンがいるという時点で他の
追随を許さない位置を常にキープしています。

そんな上野のビバリウム館ですが、僕が中学生の頃までは実は水族館でした。動物園の隅に古ぼけた建物
がポツリと佇み、そのなかは薄暗くてなんとも怪しい雰囲気でした。たしか、1階が海水魚の回遊水槽で2階が
淡水魚、3階と屋上が爬虫類、両生類のコーナーになっていました。(1階の回遊水槽は閉館まぎわはニシ
アフリカコビトワニのために使用され、なんとも優雅で素敵だった印象があります)特筆すべきは、2階の淡水魚
コーナーと3階より上の爬虫類、両生類のセレクションです。淡水魚はハイギョや大型肉食魚などに力をいれて
おり、マニアにはたまらないエリアになっています。もちろん爬虫類もレアな毒蛇がたくさんいたり、狭いケージの
中で身動きがとれなくなってしまったほど大きなワニがいたりして、怪しさ満点の水族館だったのです。

ところがその怪しい水族館は、残念ながら僕が高校に入学してすぐに閉館してしまったのです。レアなハイギョ
や爬虫類たちは、地方の水族館へと引き取られていったそうです。

そして数年後、水族館の跡地に爬虫類・両生類をメインに扱うビバリウム館がオープンするという情報を手に
入れた僕は、妻(その頃は彼女でした)と友人Kを誘い、オープン当日に上野動物園へと向かいました。

動物園の開園時間よりも2時間ほど遅くにビバリウム館はオープンしました。中へ入ると、ムッと湿った空気が
立ち込めた熱帯の環境が再現されています。アジアアロワナやコモドドラゴン、ガラパゴスゾウガメをじっくりと
見た後、大きなヘビが複数入っているケージの前に行くと、小さい少年がしゃがみこんでキイロアナコンダを
スケッチしています。その横で僕たちもヘビを見ます。友人Kは爬虫類は全く知らないので、僕に向かって
「アナコンダってどれ?」と聞いたのですが、突然返事をしたのがその少年。「アナコンダも知らないで、見に
来ないで下さい!!!」と。おいおい何だよ急に。戸惑いがちの友人Kにアナコンダの説明をしていたのですが
少年の暴走は止まりません。「コモドオオトカゲのことをコドモオオトカゲと間違わないで下さい!!!」って
誰もそんなこと言ってないよ〜。ちょっと面白そうだったので、「爬虫類好きなの?」と声をかけると、「僕は
アマゾンに行ったことがありますから」というイマイチ的を得ない回答が返ってきました。「お兄ちゃんもこの間
アマゾンに行ってきたけど、君はマナウスに行ったの?」と聞くと、「そうです、マナウスです」とのこと。「一人で
来たの?」と聞くと、「母は美術館の方に行っています」だそうです。でも、その生意気な少年はどうやら僕のこと
を認めてくれたらしく、その後も何かと我々3人に付きまとってきました。

友人Kは気に入らないらしく、ずっと腹を立てていましたが、僕は何となく昔の自分を見ているようで妙に共感を
覚え、「ああ、こういう次世代のハチューリストを大切にしていかなければ!」などと勝手に納得したのでした。

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